夜に後悔しにくい照明計画を、全体で考えてみる

家づくりの照明について話していると、
「ここはどうするのが正解ですか?」
と、場所ごとの質問を受けることが多いです。

リビング。
ダイニング。
廊下や階段。
寝室。

それぞれ大切なのですが、
実際に後悔が出にくい家は、
照明を"点"ではなく"全体"で考えていることが多いように感じます。

照明計画で一番多いズレは、
「明るさを確保すること」と
「夜を心地よくすること」を
同じ基準で考えてしまうことです。

昼の延長のような明るさは、
作業には向いていますが、
くつろぎには少し強すぎることがあります。

夜は、
全部が見えなくても大丈夫な時間帯です。

照明を全体で考えるとき、
自分はまず
「一番長く過ごす夜の時間」
を思い浮かべます。

仕事から帰って、
ごはんを食べて、
ソファに座って、
少し静かになる時間。

このとき、
どこが明るくて、
どこが暗くていいか。

ここが整理できると、
照明の配置は自然と決まっていきます。

たとえばリビング。

天井のダウンライトが
全部ついていなくても、
壁や家具のそばに
やわらかい光があれば、
落ち着いた空間になります。

前に書いた
「間接照明はどこに入れると、暮らしがラクになるのか」
ともつながる考え方です。

ダイニングやキッチンは、
少し考え方が変わります。

手元が見える明るさは必要ですが、
空間全体を明るくしすぎる必要はありません。

食事の場所と、
通る場所とで、
光の役割を分けてあげると、
夜の雰囲気がぐっと整います。

廊下や階段は、
「照らす場所」より
「導く場所」という感覚が近いです。

足元や壁をやさしく照らす光があると、
夜の移動が安心で、
目も疲れにくくなります。

ここも、
前回の
「おしゃれな照明は光の温度と配置で決まる?」
の延長線にある部分です。

寝室は、
一番"切り替え"を意識したい場所です。

天井の強い光ではなく、
直接目に入らない位置の光。

眠る前に
自然と照明を落としたくなるような配置があると、
生活のリズムも整いやすくなります。

こうして見ていくと、
夜に後悔しにくい照明計画は、

明るさをそろえることより、
役割を分けること
に近いのかもしれません。

全部を同じにしない。
全部を照らさない。

その余白が、
夜の心地よさにつながっていきます。

豊田市で注文住宅を考えている方や、
豊田市で工務店を探している方とお話ししていても、
照明については
「あとから考えればいいと思っていた」
という声をよく聞きます。

でも実際には、
間取りや動線と一緒に考えておく方が、
後から無理が出にくい部分でもあります。

照明は、
高価な器具がなくても整えられます。

大切なのは、
夜、どんなふうに過ごしているかを
少しだけ想像してみること。

それだけで、
照明計画はぐっと考えやすくなると思います。

この考え方は、
どこで家を建てる場合でも使えると思っています。

もし、
「この間取りだと、全体をどう考えるとよさそうか」
と整理したくなったら、
営業ではなく、
ただ照明の話として一緒に考えることはできます。

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• 「間接照明はどこに入れると、暮らしがラクになるのか」
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